関空からやっと脱出してきたら、現場を見もしない安倍首相が、災害をなめたデマを発表していた。
仕事で関空に行っていたら、数日間閉じ込められ、やっと脱出してきた。
携帯すら圏外か良くてアンテナ2本程度で、NTT自体が使えなくなって、固定のPCも使用できず、家族との連絡すらできにくい状況だった。
島の中は、乗客や職員を含めて約7800人がいて、今夜未明には後回しにされていた空港まで車に乗ってきていた人も脱出が始まり、今朝方は1時間ほどのバス待ちの列となっており、企業内に居残らねなばならない職員以外は、今日中に島外に出るはずだ。
昨日は、バスに乗るまでに10時間以上の待ちがあり、空港連絡橋の片道通行で、普段10分で渡れる4km弱の橋の手前で待たされまくり、4時間ほどかかっていた。
橋の通行は、警察車両やネクスコ西日本が先導・後従して、10台ほどの車列を組ませ、島外へ向かう車と島内へ向かう車を代わりべんたんに通行させ、一方が完全に走行終了後、もう一方を発車させている。
島内へはもちろん、島外へも阪神高速湾岸線へと繋がる道や、空港連絡道から阪和道へと繋がる道は塞がれているので、全車が1車線しかないりんくうタウンへのスロープを降り、臨海線へと出て、やっと自由に走行できるような具合だ。
島外への2自動車専用道路への連絡部分は、近々開通し、出るのはもう少しスムーズになるとしても、入りはりんくうタウンから臨海線沿いに並んで入るしかない。
昨日の時点で、その車列が臨海線を1車線潰しており、りんくう側でも大渋滞となっている。
バス待ちの行列は、ターミナルビルの北から南まで、何重にもでき、南端では更にとぐろを撒いている、乗客だけで3千人による凄まじい状況であった。
ジェット燃料を給油するためのタンカーが衝突したのは、島へ渡る道。
「料金所まで700m」を表示する看板が倒れて、線路や架線にまでかかっており、半年ぐらいかかる架替が予想される道路だけではなく、電車も当分使えまいと、素人目にも予想できた。
そんな中、「日本の経済と社会福祉や生活を破壊した首相」と歴史に刻まれる安倍首相が、とんでもないことを言い出している。
関空国内線、あす中に再開=安倍首相が明言:時事ドットコム
2018/09/06-10:12
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018090600358&g=oeq
より
安倍晋三首相は6日午前の非常災害対策本部で、台風21号の被害で閉鎖に追い込まれた関西国際空港(大阪府)に関し、国内線の運航が7日中に再開すると明言した。国際線については「準備が整い次第、再開する」と述べた。
首相は復旧作業について「夜を徹して排水作業や無線施設の交換などを行っている。早期の機能回復に向け、精力的に検討を進めている」と説明。今後の計画を(1)緊急(2)暫定(3)本格-の3段階で策定し、7日に概要を公表する方針を示した。
関空は高潮によって滑走路が冠水。対岸との連絡橋がタンカーの衝突で通行できなくなり、利用客が一時孤立した。
(引用ここまで)
現場に取り残されていた者からすれば、「アホんだら!」としか言いようがない。
関西エアポート自体は、12日の再開を目指していると発表している。
それは、
滑走路の掃除や安全点検、
潮によって壊れた、地下の発電機の修理、
電車の復旧、
が解決するとの見通しによるものだろう。
だが、電車が復旧しない場合、交通手段は車しかなく、
乗客だけでなく、職員も出入りするのに相当の時間を要する。
乗客もそうだが、職員で船を使う三宮からの交通が便利な人は、ほぼおるまい。
となれば、橋が片側通行のみで、島の出入りに数時間はかかる状態で、滑走路とターミナルビルが稼働したからと言って、約150便/日はある国内線離発着の乗客と荷物をさばけるはずがない。
貨物については、トラックなどが橋をスムーズに渡れなければ、運行を再開しても関空利用は大幅に減ると予想される。
航空会社も嫌がるのは目に見えている。
ターミナルビル以外の空港の様子も見てきたが、殆どの会社でも連絡係は置いていても、それ以外の従業員は自宅待機させているはずで、稼働のための要員すら島内にはいないだろう。
前述したように、入る車は、工事車両と島外脱出の迎えバスだけなのに、島を出るのに少なくとも数時間はかかり、2日間がかりで約7800人がなんとか脱出できた状態であるにもかかわらず、明日、国内線を運行させるとの放言は、ひどすぎる安倍デマだと断言しておく。
5日20時25分ごろに福岡空港を出発したピーチの回送が、21時11分ごろに関空B滑走路に着陸しているのを受けているのか知らんので、再度書いておく。