たかひら正明と見つめる岸和田

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成長期にある女児の水着への配慮 岸和田市は自由でホッとする。

巷では、指定されている小学生のスクール水着の胸パットが入っているものがなく、成長期に合わせた配慮がないので困ると言われている。

 

そう言えばそうだ。

 

しかも、私が子どもの頃と異なり、紫外線の問題もある。

 

どうなっているのかと岸和田市教委学校教育課に尋ねると、水泳の時間自体が少ないため、水着は自由で、日焼け対策としてラッシュガードを上から羽織るのもありだと。

 

ついでに通常の体育の授業で、いつから男女別の場所を用意して更衣をしているかも訊いたが、だいたい小4からだと回答を得た。

3~4年生頃だろうと想定していたが、苦情が出れば3年生からになることもあるとのこと。

 

この問題に関しては、岸和田市立小学生が問題となることはないようなので、ホッとした。

 

これで終わっては説明不足の感もあるので、巷ではどのような問題があるのかも、示しておきたい。

 

尚、記事中で問題となっている日焼け止め、体操服の下の肌着の直ようも岸和田市ではOKです。

制汗剤については、匂いが気になる子もいるし、エアコンもないムッとした教室内で、その臭気はつけている人数分だけ混じり合い、気分が悪くなる場合もあるので、無臭なタイプならOKとのこと。

 

特集ワイド:性への配慮、時代遅れの学校 発達の早期化とマッチせず - 毎日新聞
2018年6月29日 東京夕刊
https://mainichi.jp/articles/20180629/dde/012/040/004000c

より抜粋

 東京都内の女性会社員(44)は、6月のプール開きを前に小学4年生の長女が着るスクール水着を新調しようと近所の洋品店を訪れた。水着を手に取り、改めて気になったのは生地の薄さだ。「動きやすさを重視しているのかペラペラなんです。胸にパッドを入れる部分がないし、パッドを縫い付けるのも相当難しい」。長女の胸のサイズはAカップぐらい。体のラインが目立つのを嫌がり始めている。

 

 

 母親たちの不満の根底にあるのは、たとえ体に合わなくても、学校指定の水着を着用するのが基本というルールだ。スクール水着製造大手「フットマーク」(東京都墨田区)によると、指定の水着がある小中学校は全国で4割ぐらいだという。担当者は「弊社は身長150センチ以上の女子児童を対象にしたスクール水着にパッドを付けていますが、必要とされる年齢は早まっていて、パッドが取り外しできるものも販売しています」と説明する。その傾向を反映しているのか、近ごろ注目されているのが、露出部分が少ないタンクトップと短パンタイプのセットだ。水着姿を恥ずかしがるのは男子児童も同様で「太ももまで隠れる長い丈の水着が好まれています」と担当者。

 子どもの体の発達は昔よりも早くなっている。ワコール人間科学研究所の調査では、11歳で胸が膨らんでいる女子児童の割合は1980年に40%台だったが、2000年に60%台前半、14年には70%台となっている。また、16年の調査ではブラジャーの保有率は11歳で59・4%に達しているという。 

 

 片や学校のルールはさほど変わらず、児童の成長スピードとマッチしていないことが多い。このギャップは水着に限らない。

 「これで体操着が透けなくていいね」。自営業の女性(42)はこう言って、胸が膨らみ始めた小3の長女(9)にバスト部分に厚みがある肌着を買って渡した。ところが「体操着の下には、肌着は着ちゃいけないんだよ!」と思わぬ言葉が返ってきた。女性は「肌着を着ていると汗でぬれてしまうので、着るなと指導されているようで……。4年生まで男女同室で着替えているのに、上半身裸になっていたなんて知りませんでした」と振り返る。学校に頼んで肌着の着用は認めてもらったが、「自分が小学生の頃と比べ、女の子たちの体は大人っぽくなっています。でも学校の対応は全然変わらないんだなと思いました」とあきれる。

 

 

 学校に任せきりではダメと声を上げるのは、産婦人科医で「少女はセックスをどこで学ぶのか」などの著書がある宋美玄(ソンミヒョン)さん。「今は、あらゆる年代の人が性的な対象として見られてしまいます。情報だってあふれている。それだけに『うちの子にはまだ対策は早い』と思いたい親や先生たちの考えは願望にすぎません。親は性的な配慮や教育を学校に任せきりにはせず、もっと学校に意見を言うべきだと思います」と言い切る。

 小学校高学年の頃は第2次性徴期に当たり、個人差があっても体が変化する。「その時期に胸をはじめ体のことをからかわれたり、適切に扱われずに恥ずかしい思いをしたりしたら、一生のトラウマになりかねません。その時は気づかなくても、大人になってから『あの時は恥ずかしいことをしていたのではないか』と悩む人もいます。たとえ自分の子どもの体の発育がよくなくても、関係ない話ではありません」。2児の母である宋さんは、親や学校が性についてもっと配慮すべきだと訴える。 

 

タブー視せず向き合って

 子どもたちの体の発達が早期化し、特に女子は10歳ごろから、初経や胸の膨らみが見られ、自分や人の体に興味関心を持つようになっていく。公立中学校で「保健室の先生」を長年務め、現在は正しい性教育を推進している一般社団法人「“人間と性”教育研究協議会」代表幹事の金子由美子さんは最近、ある変化を感じている。学童保育の職員らを対象にした研修では「女の子への対応」をテーマに依頼されることが増えたのだ。「女子児童への対応に現場の若い男性職員が困惑しています。大人っぽいファッションを楽しみ、肌を見せて自己アピールする子もいる。職員のほうが目のやり場に困り、視線が合うと『エロ』とか『セクハラだ』と騒いで面白がることもあるんです」と説明する。

 だが学校側は、子どもたちが体の発達に興味を持つことに正面から向き合っていないと、金子さんは感じている。特に小学校ではその傾向は顕著だ。「子どもは無邪気で明るいのが一番だと思っている先生方が多く、いわゆる『おませ』な子に適切な指導をせず放置しています。その一方で、一律に白い下着をつけることを強制することもある。子どもたちには、体の発達を科学的に理解し、セクハラや性被害についての正しい認識を持たせる性教育が必要です」

 それなのに性教育がバッシングされることがある。今年も東京都足立区の中学校で、性行為で妊娠する可能性があることや避妊の方法などについて3年生に教えたところ、都議会で問題視された。このような事態が続けば、教育現場は性教育に萎縮してしまうだろう。

 金子さんは、ここに水着や肌着といった問題の原点があると考えている。「性について教えることに意識が高い教員が学校にいれば、子どもの発達段階に応じて水着や着替えといったことに適切に対処してくれるでしょう。でも、なるべく避けようとする先生ばかりだと、何十年も前に決めた旧態依然のルールが続いてしまうのです」

 「ブラック部活動」などの著書があり、学校のおかしなルール「ブラック校則」に詳しい名古屋大准教授の内田良さんも、学校側の対応が硬直化していると指摘する。「多くの規則が当初は『子どものために』と作られたもの。だから時代が変わっても負の側面はなかなか検証されないのです。特に『華美なもの』と認定されがちなものや、性的な事象については教育的に何の問題があったか検証されず、上からふたを閉めきってしまっていることが多い」と話す。

 内田さんによると、日焼け止めや制汗剤などを「おしゃれ用品」と見なして校内での使用を禁じている学校もある。「教育現場では非行防止を掲げ、ややもすると行き過ぎたルールを押し付けて全体を統一していくことで、見た目の平穏を保とうとしがち。例えば水着は紺色でなければならない理由は、突き詰めるとどこにもない。つまり子どもたちの多様性を認め、何か問題が起きたら先生と子どもたちで解決法を考えるべきなのです」と力を込める。

 前出の宋さんは、性に関する意識は学校だけではなく社会全体も発展途上だと説く。「母親世代も含めて性器に対してのタブー感が強い。子どもにきちんと教えなければ、大切な自分の体の一部を適切に管理する機会を奪ってしまいます。だから大人になって性器に痛みを感じたりしても、自分で確かめようとしない人もいます。こうならないよう、親の意識から変えていかないといけません」。宋さんは、娘が3歳ぐらいの頃から男性と女性の体の違いを教えてきた。

 子どもたちが性差を理解した上で、協調し合う。そうなるためには、学校も親たちも見て見ぬふりをせず、もっと真剣に子どもたちの体と向き合わなければならないのではないか。